行きたい大学があるのだけど『A判定が出ない。合格する自信がない。』『模試の判定が良くないが、このまま受験生になって大丈夫だろうか』と不安にかられている高校生もいるかと思います。
また、『自分の子どもは本当に大学に合格できるのだろうか』と心配の保護者の方もいるかと思います。
私は10年の大学受験講師人生の中で今までたくさんの高校3年生を送りだしてきました。
志望校合格を果たした生徒、悔しくも果たせなかった生徒、いろいろな生徒と関わってきた中で、逆転で志望校合格する生徒はある程度共通点がある気がします(もちろん、例外はいます)。
大学受験講師受験勉強真っただ中の生徒、これから受験勉強が始まる1・2年生が、
『どういう生徒が志望校合格を果たすのか』
『どうすれば、志望校合格を果たすことができるのか』
と悩んでいる皆さんの解決・助言できればと本記事を執筆しています。
大学受験物理講師・ともくん
青森県出身。36歳。
経歴 東北大学物理学科→東北大学大学院理学研究科物理学専攻→公務員(教職ではない)→塾業界に転職。講師歴約10年(物理・数学)
歴代合格実績:旧帝大医学部、国公立大・私大医学部、東工大、旧帝大等多数
長い講師歴で数千人近くの生徒を送り出してきました。実際にいろいろな生徒と接する中で培った経験値を活かして、より多くの読者の皆様が将来の夢をかなえることができるようお手伝いできればと思っています。
本ブログでは、『【高校生・大学受験】大学受験講師がおすすめする通信教育4選』の記事や、『【高校生・大学受験】大学受験講師がおすすめするオンライン個別3選』等の記事を執筆しています。
また、『旧帝大+東工大物理の過去問解答解説』の記事や、『大学受験基礎知識と1年間のスケジュール』『大学受験に備えてやっておくべきこと』等の記事を執筆しています。よければこちらもご活用していただければ幸いです。
志望校合格を果たす人の4つの特徴
今までの大学受験講師人生の中で、旧帝大、国立大医学部医学科、私大医学部医学科等志望校に合格する生徒を多数見てきました。
それと同時に、志望校合格を果たせなった生徒、志望を下げざる負えなかった生徒も多数見てきています。
高校3年生になった時点で、志望校の判定がA判定、B判定が出ている生徒は稀で、D判定、E判定からスタートする生徒がほとんどです。
そんな状態でも、逆転で志望校合格を果たすほとんどの生徒は以下のような特徴を持っています。
- そもそも勉強量の閾値が高い
- 自ら分析→意思決定→実践の能力が高い
- 失敗することを恐れない
- 感情をコントロールできる
ここからそれぞれの特徴について、詳しく説明していきます。
そもそも勉強量の閾値が高い
今日の記事のメインはこれです。これが80%を占めます。
まず、逆転で志望校に合格を果たすような生徒は、気合いと根性が違います。
<逆転合格したある生徒の1日(平日)>
8:00~16:00 学校
16:30 塾に到着
16:30~19:00 自習室に籠って勉強
19:00~20:30 授業
20:30~20:40 夕食
20:40~22:30 自習室に籠って勉強
22:30 帰宅
<逆転合格したある生徒の1日(休日)>
7:00 起床
7:30~12:00 自室で勉強
12:30 塾に到着
12:30~18:40 自習室に籠って勉強
18:40~18:50 夕食
19:00~20:30 授業
20:30~22:30 自習室に籠って勉強
22:30 帰宅
上記のある生徒(受験生)の1日は、数年前に東北大に現役合格したある生徒の1日です。受験生として理想的な生活を送っています。
なんなら、そういう生徒は、食事中も単語帳読んでます。
1日24時間ある中、6時間睡眠、食事や風呂等で2時間くらい費やすとしても、学校含めて16時間は勉強できるはずです。
現実問題、コンビニに食事を買いに行ったり、移動時間だったりと時間は消えていくのですが、学校含めて最低でも12、13時間は勉強できるはずです。
しかし、大半の生徒は、以下のような生活を送っているような気がします。
<大半の生徒の1日(平日)>
8:00~16:00 学校
17:30 塾に到着 ← 友達と談笑し、学校からすぐ帰らない
17:30~19:00 自習室に籠って勉強 ← 途中睡眠
19:00~20:30 授業
20:30~21:15 友達と話しながら食事 ← 傷のなめあい
21:15~22:30 自習室に籠って勉強
22:30 帰宅
<大半の生徒の1日(休日)>
10:00 起床 ← そもそも起きるの遅い
10:00~12:00 ダラダラ ← スマホ、TV
12:30 塾に到着
12:30~18:15 自習室に籠って勉強 ← 途中睡眠、散歩
18:15~19:00 友達と話しながら食事 ← 傷のなめあい
19:00~20:30 授業
20:30~22:30 自習室に籠って勉強
22:30 帰宅
このように、確かに塾に来ているので(机の前にすわっている)ので、勉強した気になっているというのがほとんどです。
※10分、15分程度の仮眠は正直悪いことではないと思います。ただ、寝すぎな生徒が多い。
自ら分析→意思決定→実践のサイクルができている
効率よく学力を伸ばしていくためには、自ら模試等の分析をした上、『〇〇が弱いから〇〇の復習・練習しよう』と意思決定し、実践することが必要となります。
志望校に逆転合格する生徒は、このサイクルが自然とできています。
志望校合格のためには、『この参考書を〇周すれば合格できる』というような絶対解は存在しません。先生や親のその都度アドバイスを受ければいいと思うかもしれませんが、他人のアドバイスではスピード・量は劣ります。普段の演習で間違った瞬間・模試を受けて自己採点した直後が一番改善要素を発見することができます。しかし、24時間365日生徒の隣に先生や親がいることは現実的に不可能です。
そういった理由で『自ら分析→意思決定→実践』が最も効果的なのです。
よく生徒に『どの問題集やればいいですか』『この問題集、何周やったらうかりますか?』『どの時期にどの参考書やればいいですか』と質問だらけとなって、他人と会話しなければ、全然先に進めない状態になっている生徒がいます。
これでは、普段の勉強・模試から分析し、改善といったサイクルがなかなか生じません。
失敗することを恐れない
当然、できる問題ばかりやっていても伸びることはありませんので『できないことにチャレンジし、そこから学ぶ』必要があります。
逆転合格する生徒は、ガンガン入試問題や応用問題にトライしていくメンタルを持っています。
よく『まだ、基本ができてないから、応用問題は早い』とか『もう少し基本演習をしてから、過去問やります』とか、生徒から聞こえてくることがあります。確かに難しすぎることにチャレンジしても意味はないかもしれませんが、ほとんどの場合が『過去問にトライしてできなかったらショック』『みんなができるのに自分だけできないのは凹む』みたいな理由が多いです。
そういう弱気なメンタルでは、やはり、勉強スピード・勉強量・経験値に影響してきてしまいます。最悪、共通テスト直前でも、過去問解いたことがないみたいな状態になっている人が出てきてしまうことさえあります。
以上に書いたのが、先生・親が見たら『おいっ』とつっこみたくなるような例ですが、一番やっかいなのは他者にも見えずらく自覚もない弱気行動です。
それは、『得意科目ばかりやって、苦手科目は少なめ』というもの。一見、勉強している風に見えますが、科目バランスはとてつもなく悪い状況になってしまいます。例えば、圧倒的な数学力で大学受験乗り切る生徒という生徒はたまにいますが、ほとんどの場合はそつなくバランスよく点数とって合格するパターンが多いので、苦手科目が崩壊してしまうことになってしまいます。
感情のコントロールができる
模試が返ってくるたびに凹んで、勉強に手がつかなくなってしまうという人も多いです。もちろん、稀ではありますが、同じような判定でも『なにくそ』といって、逆にもっと勉強する人もいます。
志望校に逆転合格する生徒は、比較的『自分のメンタルの状況を客観的に理解し、コントロールする術を知っている』生徒が多い気がします。
例えば、先に書いた、東北大学に合格した生徒は、必ずと言っていいほど自習室で勉強後、私のところに来て2、3分ほど世間話をして帰っていく毎日を過ごしていました。大人から見れば人と話すことで普段のストレス発散をして感情をコントロールしているんだろうなぁというのはわかるので、上手に塾を利用しているなぁと感心するものでした。また、国立大の医学部に合格した生徒は、来塾後、必ず1個茶番劇してから自習室に籠る生活を送っていました。
このように、『他人との関わりの中で、うまくストレス発散をし、感情をコントロールしている生徒』というのは、最後までめげずに勉強し続けられます。
たまに、ストレスを貯めるにためて、ダムが決壊したかのように混乱している生徒もいるので、私たち大人も注意しなければならないです。
逆転合格するためには
逆転合格した生徒というのは、以上のような特徴を持っています。すぐに改善できるものもあれば、なかなか難しいものもあると思います。
以下に、どのように改善していくかをまとめました。参考にしていただければ幸いです。
すぐ改善できること①~勉強量~
まずは、普段の生活を見直してみるのはどうでしょうか。てっとり早いのは、勉強量を増やすこと。
塾に来ている時間ではなく、机に座っている時間でもなく、ペンを持っている時間がどれくらいか、単語帳などの本を持っている時間がどれくらいか、見直してみてください。もしそれが、12時間を切っているのであれば、まだ、頑張れるはずです。
そして、例えば『学校以外の勉強時間平日6時間、休日12時間』みたいに具体的に目標を立ててみましょう。
すぐ改善できること②~分析から~
まずは、直近に帰ってきた模試の分析をしましょう。分析としては、
- 〇〇の科目を〇〇時間勉強する
のレベルではダメです。例えば、
- 確率の反復試行の公式をきちんと理解していなかったから、応用できなかった。反復試行の導出をもう一度やってみよう。
- どうすれば、この解法の発想はパターンなのか?青チャートを見てみよう。パターンなら類題をやってみよう。青チャートに載っていないのなら、どうしてその発想が浮かぶのか考えてみよう。
みたいな、より具体的な分析が望ましいです。いきなりは難しいので、とりあえず『より具体的に』を意識して分析してみましょう。
分析してみて、自信がなければ、一番信頼のおける先生(学校・塾)にこう分析したのですが、どうですか?みたいに聞いてみるといいと思います。分析足りてますか?って。ついでに、それが対策できる参考書や問題を提示してもらいましょう。
すぐ改善できること③~過去問等にチャレンジする~
受験生で自覚があるのならば、とりあえず、共テの過去問、志望大学の過去問をまず開きましょう。できそうな問題からでかまいません。
また、塾や学校の先生に、今のレベルでちょうどいい入試問題がのっている問題集、チャレンジできそうな問題集等数冊、教えてもらいましょう。そのうち1冊でいいので、買いましょう。
1日1問でいいので、そこから着手してもいいのではないでしょうか。
まとめ
逆転合格した生徒というのは、
- そもそも勉強量の閾値が高い
- 自ら分析→意思決定→実践の能力が高い
- 失敗することを恐れない
- 感情をコントロールできる
という特徴を持っています。志望校合格に近づくために、
- まず、勉強量を増やす
- 直前の模試を分析する
- 共テや志望校の過去問を開く
からはじめてもいいのではないでしょうか。
本ブログでは、『【高校生・大学受験】大学受験講師がおすすめする通信教育4選』の記事や、『【高校生・大学受験】大学受験講師がおすすめするオンライン個別3選』等の記事を執筆しています。
また、『旧帝大+東工大物理の過去問解答解説』の記事や、『大学受験基礎知識と1年間のスケジュール』『大学受験に備えてやっておくべきこと』等の記事を執筆しています。よければこちらもご活用していただければ幸いです。
コメント