大学受験物理講師がおすすめ!物理の問題集・参考書9選

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私は大学受験専門の講師として10年、多くの生徒さんに物理の指導をしてきました。

その中で、いざ受験に向けて物理を勉強しようと思っても、物理の参考書・問題集がたくさんあり過ぎてどれを使っていいかわからないなんて生徒さんを数多く見てきました。

そこで今回は、物理の参考書・問題集選びに困っている受験生のために、私がおすすめできる参考書・問題集を紹介していきたいと思います。

これを参考にして、自分に最適な教材を見つけ、効率的に物理の力をつけていきましょう。

筆者について

大学受験物理講師・ともくん

青森県出身。37歳。

経歴 東北大学物理学科→東北大学大学院理学研究科物理学専攻→公務員(教職ではない)→塾業界に転職。講師歴約10年(物理・数学)

歴代合格実績:旧帝大医学部、国公立大・私大医学部、東工大、旧帝大等多数

長い講師歴で数千人近くの生徒を送り出してきました。実際にいろいろな生徒と接する中で培った経験値を活かして、より多くの読者の皆様が将来の夢をかなえることができるようお手伝いできればと思っています。

目次

はじめに:物理の勉強について

個人的には物理という科目は入試科目の中でも比較的成績を伸ばしやすい科目だと思っています。それは、数学とは違い「ひらめき」がさほど必要なく、比較的パターンで問題が解けることが多いので努力量が点数に結び付きやすいと考えているからです。

まずは、ある程度定期テストレベルの問題が解けるというところがスタートラインとなります。普通に定期テスト勉強をしっかりやっていればこれはクリアできるでしょう。

もし、1・2年生の頃にサボってしまっていたなんて人は、学校の教科書に掲載されている問題や、学校で配られる『セミナー物理基礎・物理』や『リードα物理基礎・物理』等の副教材の問題をまずはしっかり理解してください。

これらの問題を一通りこなせるようになったら、どんどんいろいろな参考書・問題集に手を出し、経験値を積み重ねていきましょう。

おすすめ物理の参考書・問題集~基礎レベル編~

①:入門問題精講 物理

出版社旺文社
著者島村誠・宇都史訓
分類問題集
難易度★☆☆☆☆

問題数も120問ほどで、忘れている公式や要点をざっと復習したい人にはスーパーおすすめです。すべての問題が見開きの2ページで問題、覚えるべき公式、解答解説が載せられており、とても勉強しやすい問題集です。

高校3年生になり、いざ受験勉強!というときに、いきなり「良問の風」「名問の森」「重要問題集」といった入試演習にはなかなか入れないと思いますので、軽めの1冊目ということで最初の問題集として生徒にはすすめています。

②:物理のエッセンス

出版社河合出版
著者浜島清利
分類参考書
難易度★★☆☆☆

物理のエッセンスは高校物理の全範囲を学習しようと思うと「力学・波動」と「熱・電磁気・原子」の2冊が必要です。

問題も載っていますが、どちらかというと本質的理解と解法を覚えるための参考書的な扱いです。覚えなければならない解法等は一通り載っているので、辞書的な使い方をするのもアリかと思います。物理のエッセンスだけでは十分な演習はできないので、物理のエッセンス終了後、「良問の風」「名問の森」「重要問題集」等の問題集を使って演習する必要があります。

おすすめ物理の参考書・問題集~応用レベル編~

③:基礎問題精講 物理

出版社旺文社
著者宇都史訓・大川保博
分類問題集
難易度★★★☆☆

レベルとしてはセンター試験や中堅国公立大学、私立大学の過去問(あるいは改題)が載っており、入門問題精講物理のエッセンスで一通り復習をした後、最初の入試問題の演習として使ってもいいかもしれません。

頻出・オーソドックスな問題を中心に100問程度載っていますので、とりあえず定番問題を1周するのにはちょうどいいと思います。

また、物理が得意な人には、忘れている公式や覚えるべき解法等を思い出すのに使ってもいいかもしれません。

④:理系標準問題集 物理

出版社駿台文庫
著者新田克己, 斉藤全弘, 中田俊司, 松井康人, 高橋法彦
分類問題集
難易度★★★☆☆

個人的に一番好きな問題集です。

テーマが明記されている標準レベルの問題およそ130題と、入試問題などから出題される「実践問題」40題、巻末の「総合問題」5題の3種類の問題が掲載されています。

本質的に理解していないと解けないようにできていますので、より深い理解を得たい人にはおすすめです。

⑤:良問の風 物理 頻出・標準 入試問題集

出版社河合出版
著者浜島清利
分類問題集
難易度★★★☆☆

基礎問題精講同様、頻出・オーソドックスな問題が150問程度載っています。レベルとしては中堅国公立、中堅私立大学程度です。

覚えなければならない解法パターンはだいたい載っていますので、これを用いて実戦演習としてはBESTだと思います。

旧帝大志望、早慶等難関私立大志望、医学部医学科志望の生徒さんは高校3年生の9月ぐらいには一通りやり、もうワンランク上の問題集に入りたいところ。

おすすめ物理の参考書・問題集~発展レベル編~

⑥:名問の森 物理

出版社河合出版
著者浜島清利
分類問題集
難易度★★★★☆

基礎問題精講良問の風よりワンランク上の問題が載っています。レベルとしては、旧帝大志望、早慶等難関私立大志望、医学部医学科志望者向けです。基本的な公式や解法を覚えていない人や、公式や解法は覚えたけど演習不足なんて人には向きませんので、そういう人は、基礎問題精講良問の風から始めた方がいいかと思います。

名問の森は高校物理の全範囲を学習しようと思うと「力学・熱・波動Ⅰ」と「波動ⅡI・電磁気・原子 」の2冊が必要です。2冊で140問程度載っています。

⑦:物理重要問題集 ―物理基礎・物理

出版社数研出版
分類問題集
難易度★★★★☆

物理重要問題集はとりあえず問題数が多いです。入試問題がそのまま載っているので、各大問それぞれ8~10問程度の小問でできており、大問1個こなすにも時間がかかってしまうかもしれません。また解きやすい定番問題(必解問題)も載っていますが、難問も紛れており、全てをこなそうと思ったら、労力は半端ありません。

物理が得意な人にとっては経験値が積めるので、みるみる力が付いていくでしょう。しかし、苦手な人にとっては、こなすのが結構ハードなので「とりあえず必解問題だけやろう!」と決めてやるのをおススメします。

⑧:標準問題精講 物理

出版社旺文社
著者中川雅夫・為近和彦
分類問題集
難易度★★★★★

「標準」ってうたってますが、全然標準ではないのでご注意ください。問題数的には90問程度と少なめではありますが、難易度的には東大京大、早慶、国立医学部など最難関大レベルです。

物理現象の理解が深まる良問ぞろいですが、パターンだけではなく思考力もだいぶ求められますので、1冊こなせばだいぶ力がつくと思います。

⑨:新・物理入門

出版社駿台文庫
著者山本義隆
分類参考書
難易度★★★★★

問題も載っていますが基本的には駿台予備校らしい伝統の微積物理のレベルの高い教科書と思ってください。高校の数学だけでは理解しがたい表現も所々にあり、解読するのは少し大変な思いもするかもしれません。

しかし、本質的なより深い理解をしようと思ったら微積物理をある程度わかった方がいいので、ホントに物理が得意で余力がある人は手を伸ばしてもいいかもしれません。

この記事のまとめ

個人的には物理という科目は入試科目の中でも比較的成績を伸ばしやすい科目だと思っています。物理は比較的パターンで解ける部分も多く、演習問題をたくさん解けば安定して取れるようになる科目です。

物理の参考書は多くありますが、その中でもおすすめの参考書・問題集を紹介させていただきました。演習をたくさん重ねて志望校の合格に近づいていってください!

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