【大学受験】多くの高校生の志望校の決め方3選と決める際の注意点

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大学進学はするつもりだが、なかなか志望校が決められない生徒というのは一定数いるものです。そもそも、15~18歳の時点で『将来これがやりたい!』というものが見えている生徒はほとんどいません。

もちろん、それが悪いというわけではありません。

それでも、大学受験が近づくにつれ、志望校というのはいつか決めなくてはなりません。

本記事では、

志望校が決められないが、他の生徒はどうやって志望校をきめているのか?

志望校決定の際、注意点は?

の疑問に私の講師歴10年の経験上、みんながどのように志望校を決めているのか紹介したいと思います。

筆者について

大学受験物理講師・ともくん

青森県出身。37歳。

経歴 東北大学物理学科→東北大学大学院理学研究科物理学専攻→公務員(教職ではない)→塾業界に転職。講師歴約10年(物理・数学)

歴代合格実績:旧帝大医学部、国公立大・私大医学部、東工大、旧帝大等多数

長い講師歴で数千人近くの生徒を送り出してきました。実際にいろいろな生徒と接する中で培った経験値を活かして、より多くの読者の皆様が将来の夢をかなえることができるようお手伝いできればと思っています。

目次

高校生の志望大学の決め方

冒頭で申し上げたとおり、『将来〇〇したいから、〇〇大学の〇〇学部に行きたい!』と将来のプランが明確になっている生徒は、正直そんなにいません。

筆者自身も、『将来大学受験講師になりたいから、東北大学に』と決めたわけではありません。どちらかというと、志望校に前期試験で落ちたから後期で入れそうな大学というだけで決めています。もともと狙っていた大学自体も、雰囲気で選んでいます。。。。

『やりたいことがある』という状態が好ましいことは間違いありませんが、高校3年生の時点でそれが明確な人は非常に稀で、『やりたいことがない』ということは異常ではありません。

ここでは、さまざまな生徒と接してきた講師歴10年の私の経験上、生徒の志望校の決め方の中で多いもの以下の3個

  • やりたいことから選ぶ
  • 有名大学・偏差値の高いところから選ぶ
  • 住みたい・行きたい地域から選ぶ

を紹介していきたいと思います。

選び方①:やりたいことから選ぶ

この選び方が好ましいことは間違いありませんが、この選び方ができる生徒は多くはありません。

この選び方が多いのは、医学部医学科志望の生徒が多いです。親が医者だから、将来困らなそうだからと理由は様々ですが、医学部医学科を志望する生徒は割と早い段階(高校1年生、中学時代)から決まっています。

他学部では、『工学部建築学科』『薬学部』『国際学部』は割と早い段階で志望が決定していることが多い気がします。これらの学部は『理学部』や『文学部』等々よりは割と将来の仕事のイメージがわきやすいのでしょう。『将来何がやりたいか』が決まっていれば、比較的決めやすいと思います。

大学に入ればわかることなのですが、必ずしも大学で学んだことがそのまま将来の仕事に直結するとは限りません。

私は理学部物理学科卒ですが、全員が今も物理に直接関係のある仕事をしているかと言ったら、ほとんどがそうではなく、どちらかというと物理とは関係ない仕事をしていることが多いです。例えば、郵便局やシステムエンジニア、JR、音楽系だったり様々です。

であれば、将来これがやりたいからではなく、大学4年間でとりあえず〇〇勉強したいからと、大学4年間限定でやりたいことを探してもいいのかもしれません。

選び方②:有名大学・偏差値の高いところから選ぶ

印象としては、これが一番多い気がします。やりたいことがないので自分の実力だめしのため、就職に困らなそうだからということで、とりあえず有名大学を選ぶという感じです。

有名大学としては、旧帝国大学や早慶、MARCH等々、グルーピングで称されることが多いです。そちらを少し紹介しておきます。

旧帝国大学東京大学、京都大学、大阪大学、北海道大学、東北大学、名古屋大学、九州大学
東京一工東京大学、京都大学、東京工業大学、一橋大学
筑横千筑波大学、横浜国立大学、千葉大学
早慶上理ICU早稲田大学、慶應義塾大学、上智大学、東京理科大学、国際基督教大学
MARCH明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学
関関同立関西大学、関西学院大学、同志社大学、立命館大学

私が担当している地域は、東日本の比較的国公立大学志向が強いので、旧帝国大学の中でも東京大や東北大学、難関大学の中でも千葉大学や筑波大学、横浜国立大学を志望します!みたいな人が多いです。

選び方③:住みたい・行きたい地域から選ぶ

『一人暮らししたくない、自宅から通いたい』という理由で地元の大学を志望する生徒や、『都会での生活に憧れているので関東の大学に行きたい!』という感じで志望大学を選ぶ人もまぁまぁいる気がします。

究極、『ディズニーランドが近いから、千葉大志望で!』という人もかつて見たことがあります(さすがに笑いました)。

学校で連れてかれたオープンキャンパスで、大学まわりの街並み、大学の雰囲気等々で、ここに行きたい、住みたい!!!となる生徒もまぁまぁいます。

もちろん、経費的な理由で、一人暮らしできない、国立大学の中から偏差値的に選ぶ。。。という人も現実問題います。

大学生活には費用がかかります。国立大学でも1年間で60万円ほど学費がかかりますし、一人暮らしをすれば、食費や家賃と経費がかかるので、実際仕方がありません。アルバイトをするにしても限度があるため、必要となる費用からも志望校を検討せざるを得ないことはあります。

→奨学金制度がありますので、それを利用すれば、多少選択肢が広がりますよ。

志望大学を決定する時の注意点

ここでは、志望大学を決定する際の注意点を紹介していきます。

志望大学を決定する際は、

  • 高3の頭には志望大学は決めよう
  • 受験科目を確認する
  • オープンキャンパスに行こう

に注意して選んでもらえればいいと思います。

注意点①:高3の頭には志望大学は決めよう

志望校は受験勉強で目指す目標に当たるため、早くから決められる人は先に決めておくに越したことはありません。志望校が決めておかないと、『何のために勉強しているのか』『どの科目をどれくらいの割合で勉強しなきゃいけないのか』が定まらず、勉強の効率・戦略等々出遅れてしまいます。

もちろん、高3の夏くらいで、新しくやりたいことができた!と言って志望校を変える人も出てきます。さすがに夏の時点で文転・理転までいくとキツイですが、少々の配点の変化くらいは全然余裕です。

結局、共テの結果次第で出願校は変わってしまうこともあります。まずは、自分が目指すべきゴールを明確にし、受験勉強を気持ちよくスタートさせることが一番大事です。

注意点②:受験科目を確認する

受験科目や試験内容、点数配分等々、大学によって異なります。志望大学、学部が決まっていれば、『どの科目をどれくらいの割合で勉強しなきゃいけないのか』を考えて勉強を進められます。

注意したいのが、自分の履修科目ではその学部・学科が受けられないパターンが存在します(めったにありませんが)。

例えば、『東北大学の工学部建築・社会環境工学科に行きたい』と思っても、自分が履修科目が『生物・化学選択』だったから、受けられない(物理が必須だった)。

みたいなことが起こりえます。

配点のウェイトが少なければ、独学でなんとかする!みたいなことは共テだけであればできなくもないとは思いますが、さすがに2次試験があると、キツイ感じがします。

注意点③:オープンキャンパスに行こう

コロナ下ではオンラインでしたが、コロナが昔の出来事になった今では、多くの大学で通常通りオープンキャンパスが開催されています。

オープンキャンパスとは、7月から8月にかけて志望者が実際に大学構内へ入って、研究の実験装置を見たり、学内の雰囲気を体感したり、説明を受けたりできるというものです。

オープンキャンパスに参加し、実際に大学の雰囲気を自分の目で見ることで、大学生活のイメージを鮮明に思い描くことができ、志望校選びの判断がしやすくなります。なんとなく興味があるぐらいでもオープンキャンパスに参加することで、自分の中の判断基準を明確化することができるのでおすすめです。

注意点としては、『実際大学に入ってみたら、大学のまわりが田んぼでなんか思ってたのと違うな。。。』みたいなことが起こらないとは限らないということです。

数としては多くはありませんが、実際入ってみたら『なんか違う。。。』となって、大学受験をやり直すパターンも実際あります(私の友人に1人いました)。

ですので、可能な限りオープンキャンパスは行った方がいいです。(期を逸してしまったら、ふらっと学食に飯を食べに行くくらいでもかまいません)

オープンキャンパスについては、下のリンクの記事で詳しく書きましたので合わせてご活用ください。

志望校選びで大事なことは

個人的には、志望校選びで一番大事なことは『自分で探して、自分で選択する』ということだと思っています。

高校受験では、ほとんどの生徒が普通科に通うことになります。志望校の選び方としては、ほとんどの場合が『偏差値』による選択になるかと思います。

しかし、大学受験は、高校受験と違い、大学・学部・学科と様々な選択肢の中から、興味・関心から自分の行く大学を選ぶという人生の中で最初の大きな選択を迫られるわけです。ここで、自ら悩み、自ら選択できなければ、人として成長するチャンスを逃してしまいます。

私はひとりの教育者として、共テが終わるまでは志望校落とせとは絶対言いません。もちろん生徒との会話の中で、どれくらいの合格確率があって、どれくらい頑張らなければならないかと現実的な話は当然します。しかし、志望校を落とすにしても、こちらから促すことはせず、選択は自分でさせます。

それは、大学受験が自分の人生の中で最初でする大事な意思決定のチャンスだからです。ここで、自ら意思決定できなければ、今後の人生で自ら意思決定することができなくなってしまうと考えるからです。

志望大学の決定が、『ディズニーランドが近いから、千葉大志望で!』とか『モテそうだから、旧帝国大学で』とか理由はなんでもかまいません。

理由はなんであれ『自ら意思決定する』が一番大事ということを重ね重ね言わせていただきます。

併願校の決め方

1月中旬に出願校・併願校の最終決定をしなくてはなりません。受験期に近づくにつれ、少しずつ併願校を調べていきましょう。

最近ではネット出願が多いのですが、締め切り直前に募集要項等の必要書類を取り寄せても間に合わない可能性があります。少しでも出願を考えている大学については、早めに出願の手続き方法について確認しておきましょう。

併願は、一般的に5~7校くらい併願して大学受験に臨むものです。併願校の選び方としては、安全校(A判定)が2校実力相応校(C判定くらい)が3校チャレンジ校(D判定・E判定)が1~2校がよいと言われています。

併願校の決め方については、以下の記事を参考にしていただければと思います。

この記事のまとめ

以上、志望校の決め方と決める際の注意点という内容について解説させて頂きました。

記事の内容をまとめると以下の通りです。

▼この記事のまとめ

  • 志望大学の決め方は『やりたいことから選ぶ』『有名大学・偏差値の高いところから選ぶ』『住みたい・行きたい地域から選ぶ』が多い。
  • 志望校決定の注意点は『高3の頭には志望大学は決める』『受験科目を確認する』『オープンキャンパスに行く』
  • 志望校は自ら探し、自ら決めることが大切
  • 夏休みに勉強時間を確保するためのコツとしては「①生活リズムを整える」「②スキマ時間を有効活用」「③学習塾・予備校の夏期講習を利用する」

このほか当ブログでは、高校生活、大学受験に関する情報を多数掲載しています。あわせてご活用ください。

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