大学受験はどれくらい大変?大学受験物理講師から見た難易度

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『高校受験を乗り越え、まぁ大学受験もなんとかなるだろ』と思っている高校生。

いざ、受験生になり模試を受け始めると「あれっ?A判定全然出なくね?D・E判定しか出ない。。。。どうしよう。。。」となってしまう生徒、実に多いものです。

大学受験期に「もっと、早く勉強しとけば良かった」とならないように、本記事では、

大学受験って、どんだけ大変なの?

を皆に理解してもらうべく、執筆します。

筆者について

大学受験物理講師・ともくん

青森県出身。37歳。

経歴 東北大学物理学科→東北大学大学院理学研究科物理学専攻→公務員(教職ではない)→塾業界に転職。講師歴約10年(物理・数学)

歴代合格実績:旧帝大医学部、国公立大・私大医学部、東工大、旧帝大等多数

長い講師歴で数千人近くの生徒を送り出してきました。実際にいろいろな生徒と接する中で培った経験値を活かして、より多くの読者の皆様が将来の夢をかなえることができるようお手伝いできればと思っています。

目次

大学受験の倍率

大学受験の大変さを説明するにあたって、まず、大学受験の倍率を説明しておきます。令和5年度の入学者選抜について、こちらでは取り上げたいと思います。

倍率だけ見ると、だいたい3倍くらいというのがわかってもらえると思います。

国公立大学

まず、国公立大学について見てみましょう。令和5年度入学者選抜の倍率については、文部科学省のデータでは以下のように公表されています。(後期の値が異常に高いですが実際受けに行くのは全員ではありません)

日程募集人員志願者数志願倍率
国立大学前期63,648176,4842.8
後期12,679121,8219.6
公立大学前期16,58454,9663.3
中期2,42831,66313.0
後期3,38838,24611.3
国公立大学令和5年度入学者選抜志願状況

※参考:文部科学省公表・令和5年度国公立大学入学者選抜確定志願状況

また、旧帝大等主要大学の大学別倍率は以下のようになっています。

大学倍率
前期後期
北海道大学2.63.5
東北大学2.23.2
筑波大学2.92.8
千葉大学2.94.3
東京大学2.8
東京工業大学3.7
一橋大学2.84.0
横浜国立大学3.53.9
名古屋大学2.23.6
大阪大学2.3
京都大学2.62.2
神戸大学2.73.7
九州大学2.33.0

※参考:河合塾Kei-Net 2023年度一般選抜 入試結果(国公立大学)

他の大学の倍率については、河合塾Kei-Net 2023年度一般選抜 入試結果(国公立大学)から探していただければ、自分の志望する大学がどれくらいの倍率かわかりますので、ご参考に。

私立大学

一方、私立大学令和5年度入学者選抜の倍率については、河合塾調べによると以下のようになっています。

倍率
全体2.8倍
一般方式3.1倍
共通テスト方式2.4倍
一期2.8倍
二期3.5倍
私立大一般選抜入試結果

※参考:2023年度入試を振り返る私立大の概況

また、早慶MARCH等主要私立大学の大学別倍率は以下のようになっています。

一般共テ利用
青山学院大学4.43.2
学習院大学3.54.2
慶應義塾大学3.63.6
駒澤大学2.82.9
上智大学2.72.9
専修大学2.72.7
中央大学4.03.1
東京理科大学2.82.4
日本大学2.62.4
法政大学4.53.2
明治大学4.13.0
立教大学3.43.8
早稲田大学6.33.3
同志社大学2.73.2
立命館大学2.82.4

※参考:河合塾Kei-Net 2023年度一般選抜 入試結果(私立大学)

他の大学の倍率については、河合塾Kei-Net 2023年度一般選抜 入試結果(私立大学)から探していただければ、自分の志望する大学がどれくらいの倍率かわかりますので、ご参考に。

大学受験講師から見た大学受験

以上のデータから、大学入試はだいたい倍率3倍くらいだというのがわかっていただけたでしょう。

しかし、「倍率が高い=合格しづらい」「倍率が低い=合格しやすい」というわけではありません。当然ですが、東大が倍率2.8倍だからと言って、2.8人に1人が東大生なわけもなく。

大学受験の大変さは結局「ひとそれぞれ」「志望する大学次第」といった感じです。

しかし、データ上3倍程度が大学受験の倍率でしたが、実際教育現場で働いていると、難関大学に関しては、実際は10倍くらいじゃね?と思うわけです。

私は、塾・予備校業界で働いています。よって、「地元の私立大学に行こう」「行ける大学でいいや」という生徒よりは、「少しでも難易度の高い大学へ」「なんとか旧帝大学や医学部に行きたい」といった比較的受験意識が一般より高い進学校(自称進学校)の生徒が多いです。それを踏まえて読んでいただければと思います。

講師としての肌感覚でいうと、4月段階の志望大学(難関大学)に受かる生徒というのは、10人に1人か2人といった感じでしょうか。(もちろん、地域差や学校の風土、塾の対象レベルというのもありますので、一概に言えませんが。)

例えば、高3の4月段階で「東北大学に行きたい」という生徒が10人いたとします。だいたい、夏まででは10人から減ることはありません。
たまに、おいしい指定校があって、それを受ける人も若干名いますが(慶応、早稲田、明治等)。

秋あたりで、もろもろの模試の判定を見て、1人か2人くらい志望校を下げる生徒が出てきます。残り9人とします。

12月共通テスト前、また、1人、2人と第2志望を中心に考え始める生徒が出てきます。残り7人とします。

共通テストが終わり、自己採点が終了した時点で、半分が脱落します。5%、10%足りないとなると、二次力がないと突っ張ることができません。残り4人とします。

ここまで来て、やっと倍率3倍と言ったところでしょう。実際は、共テが全然足りなくても突っ込んでくる人がいるのですけど。

二次試験を受験して、合格するのは、そのうち半分というイメージですかね。最終的には、合格は1人か2人となるのが現実的なところ。


このような感じで、難関大学になればなるほど、このサバイバルゲームは熾烈になります。

以上のように、志望する大学が高い場合、結構大変だということはわかっていただけたと思います。

志望校合格までの距離をはかるためには

何を基準にして志望校合格までの距離をはかればいいのか。。。。

正直、模試を受けてみましょう。ということになります。模試の判定は100%ではありませんが、ある程度信用できます。

高校3年生は模試を定期的に受けますので「判定」は毎回確認することができます。当然、判定が「E判定」では合格確率は当然低いので逆転合格を勝ち取るにはめちゃくちゃ大変になります。死ぬ気で勉強しましょう。

高校1・2年生は、進研模試を受ける高校が多いです。しかし、2年になるまで判定は出てきません。ですので、学校で三大予備校(駿台・河合塾・東進)の模試を受験しないのであれば、自ら模試を外に受けに行くのをおススメします。

一応、こちらに進研模試(1、2年生)の目安的なものを貼っておきます。ただし、こちらは私の肌感覚ですので、実際は外部に模試を受けに行ってください。

高校1・2年生の進研模試
レベル進研模試の得点率
国公立大学を目指せるレベル5割程度
旧帝大を目指せるレベル7割程度
東大・京大・医学部を目指せるレベル8割程度

模試に関しては以下の記事を参考にしていただければと思います。

この記事のまとめ

以上、夏休みの過ごし方という内容について解説させて頂きました。

記事の内容をまとめると以下の通りです。

▼この記事のまとめ

  • 大学受験の倍率は3倍程度ですが、実際の受験の大変さは人それぞれ、志望校次第
  • 難関大学に関しては、肌感覚的に実質10倍くらいな気がする
  • 志望校合格までの距離をはかるためには模試をうけよう

このほか当ブログでは、高校生活、大学受験に関する情報を多数掲載しています。あわせてご活用ください。

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