受験対策のため、もしくは定期テスト対策のため塾・予備校を探している高校生、そしてその保護者様もいるかと思います。
しかし、集団指導、個別指導、通信教育と指導形態がいろいろある中で、結局どれが自分にあっているのか?と疑問に思う人も多いかと思います。
塾の選択は成績向上および志望校合格のためにとても重要な選択になります。それぞれの塾等の形態によっては、思うように成績が伸びなかったり、合わず塾に行かなくなったりとちょっと後悔することになってしまうかもしれません。
本記事では、その中でも高校生で選択する人も多い集団指導塾に関してその特徴、メリット、デメリットに関して現役大学受験物理講師歴の私が解説していきたいと思います。
大学受験物理講師・ともくん
青森県出身。37歳。
経歴 東北大学物理学科→東北大学大学院理学研究科物理学専攻→公務員(教職ではない)→塾業界に転職。講師歴約10年(物理・数学)
歴代合格実績:旧帝大医学部、国公立大・私大医学部、東工大、旧帝大等多数
長い講師歴で数千人近くの生徒を送り出してきました。実際にいろいろな生徒と接する中で培った経験値を活かして、より多くの読者の皆様が将来の夢をかなえることができるようお手伝いできればと思っています。
集団指導塾の特徴
集団指導塾の特徴は以下の通りです。
- 講師1人に対し、10人前後〜100人以上生徒
- もともと決まったカリキュラムに沿って進めて行く
- クラス分けは、基本的に学力別、志望校別
- 専門性の高い教師が科目ごとに指導を担当
集団指導塾は、学校のように講師1人が教団に立ち生徒が講師の講義を受けるという授業スタイルです。生徒10~15人程度の少人数制としているところもあれば、100人以上の大規模制を導入しているところもあります。授業はもともと決まったカリキュラムに沿って形で行われ、生徒が授業カリキュラムに合わせて勉強を進めていきます。塾によって異なるものの、基本的に学力別、志望校別でクラス分けが行われます。多くの場合、集団指導塾では受験指導などにおいても経験豊かな専門性の高い教師が科目ごとに指導を担当します。
集団指導塾のメリット
集団指導塾のメリットは、以下のようなものがあります。
- 個別指導塾に比べ料金が安い
- 仲間と刺激し合いながら勉強できる
- 大学受験から逆算したカリキュラム
では、ひとつひとつ解説していきたいと思います。
メリット①:個別指導塾に比べ料金が安い
個別指導塾に比べ授業料がリーズナブルな点は大きなメリットです。詳細は塾によって異なりますが、一般的に講師1人に対する人件費がかさむ個別指導塾よりも、授業料は安く設定されています。
集団指導塾 | 個別指導塾 | |
料金相場(週1回) | 12,000円~18,000円 | 22,000円~30,000円 |
上記の料金相場は、私の経験上の値ですので、必ずしも正しいものではありません。1コマ当たりの時間にもよりますし、個別指導の場合プロ講師を選択するとさらに値が上がってしまいます。
とはいえ、月額料金は個別指導塾に比べてリーズナブルです。講師1人の人件費を生徒全員で分ける形になるため、講師1人に対し生徒1人や講師1人に対し生徒2人のような個別指導と少ない費用負担で受講できるのが魅力です。
メリット②:仲間と刺激し合いながら勉強できる
習熟度別や学力別のクラス分けをされている場合が多いです。同じレベル帯の生徒が集って切磋琢磨する仲間がいるので、自分と同じような学力や目標を持った仲間と一緒に勉強することで、競い合うことができるのがメリットの一つです。「〇〇君よりもいい点数とりたい」「次は絶対に負けない」など、勉強のモチベーションアップにつながります。
また、自分ができた・できなかった問題がライバルたちがどうかと、自分の立ち位置が客観的にどうかわかりやすく、そういった面で刺激を日々感じながら勉強することができます。
一緒に高めあう仲間がいることで励まされることが多々あります。困難な問題に取り組んだり、挑戦的な目標に向かって努力する際に、仲間が支えてくれることがあります。
メリット③:大学受験から逆算したカリキュラム
集団指導塾では、大学受験から逆算しどの時期にどの単元を学ぶかのカリキュラムが決まっており、それに沿って授業が進められて行きます。また、テキストも大切なポイントを絞って構成されていることが多いので、志望大学合格に向けた受験対策を、的確なスピードで効率よく行うことが可能です。
個別指導塾では生徒に合わせるスタイルなので、1年通してのスケジュールがきっちり決められていることはほぼありません。また、生徒の学習の遅れに引っ張られて、進行度が落ちてしまうということもありえます。
個別指導の担当講師は大学生であることが多いです。やはり知識、技術が足りない部分もありますので、なかなか大学受験からの逆算というのが難しいところもあります。
集団指導塾のデメリット
集団指導塾のデメリットは、以下のようなものがあります。
- 授業についていけなくなる可能性がある
- 部活等で忙しい人には両立が難しい
- 競争意識がマイナスになる可能性がある
では、ひとつひとつ解説していきたいと思います。
デメリット①:授業についていけなくなる可能性がある
カリキュラムは年間を通してもともと作られており、それに沿って授業が進めて行きます。1コマでやらなければならないことは決まっているので、授業の内容が理解できなくてもどんどん進んでいってしまいます。
講師側もちゃんと生徒が理解しているかどうか、全体を見ています。しかし、どこまで講師の目が行き届くかはその規模によって変わりますが、個別授業に比べると細かいところまでは絶対目が行き届きません。生徒がよくわからない状態でも気づかずに進めていってしまう場合はあり得ます。
もしわからないことがあったときは、授業前後で質問し解消する必要があります。しかし、人見知りの生徒とかだと、なかなか難しい場面もあるというのが正直なところです。
デメリット②:部活等で忙しい人には両立が難しい
時間帯が完全に決められているので、部活等で忙しい場合、遅刻や欠席が多くなってしまいます。1年生の時は通塾できたが、2年生になったら都合がつかなくなってしまい行けなくなるみたいなこともあり得ます。
また、集団授業の授業についていくためには予習復習が必要になってしまいます。もし、復習がおろそかになってしまうと、わからないことが増え、集団授業についていくのが難しくなってしまいます。
個別指導で予習復習が不必要というわけではありませんが、個別指導ではわからなくてもその時々で聞けるのでなんとかなります。しかし、集団授業ではわからないことがあっても先に進んでいってしまいます。
デメリット③:競争意識がマイナスになる可能性がある
競争意識がマイナスになる可能性もあり得ます。生徒の中にはメンタル的に弱く、自分と他の人との比較することによってストレスを感じることがあります。そういった場合、塾に行きたがらなくなり、欠席しがち。。。なんてこともあり得ます。ていうか、そこそこいます。
「他の人は簡単に解いていた問題が、僕はできなかった。。。」
「自分の高校より偏差値が高い、〇〇高校の子、頭良さそうで怖い。。。」
「同じ志望校の友達が、〇〇模試で〇〇点とっているのに私は。。。」
みたいなことがストレスに感じるようです。
大学受験ではメンタル勝負になるので、そんなメンタリティでは大学受験乗り切れないと私は思うのですが、まぁメンタルブレイクするよりはマシだと思うので。。。
どういう人が集団指導塾に向いているのか
集団指導塾に向いている人は、以下のとおりです。
- 負けず嫌いな生徒
- 予習復習ができる人
- 競争意識がマイナスになる可能性がある
では、ひとつひとつ解説していきたいと思います。
向いている人①:負けず嫌いな生徒
先に述べた通り「仲間と刺激し合いながら勉強できる」というのが集団指導塾の最大のメリットです。他の生徒と比較したときに、それがプラスにはたらくような負けず嫌いな生徒に向いているでしょう。
負けず嫌いであれば「〇〇君よりもいい点数とりたい」「次は絶対に負けない」など、勉強のモチベーションアップにつながります。
向いている人②:予習復習ができる人
基本的な学習習慣が身についている生徒にはおすすめです。授業は決まったカリキュラムのもと進んでいきますので、そのペースについていく必要が出てきます。
個別と違い、わからないことがあってもその場では聞けず、授業はすすんでいってしまいます。授業後に質問等はできますが、限度がありますので、わからないことだらけだとついていくのは難しいです。予習復習はするものと思ってください。講義を聞いて一回で覚えられる人でなければ、一切復習をしないとあまり効果が出ないので、復習する習慣がない人には厳しいかもしれません。
また、講義を聞いていてわからないことがあれば、参考書等を用いて調べたり、講師に聞きに行ったり等積極的に情報を取得しようとする人にはまた、なお効果が出やすいです。
向いている人③:席に座っていられる人
基本的に集団塾の講師はある程度の経験値がないと講義ができないので、個別に比べると話す内容・質自体は比較的高くなります。ちゃんと授業に集中し、学習すれば、効果が得られるでしょう。
しかし、逆を言うと席に座って集中して話を聞けない人には超絶合いません。例えば、座っていると寝てしまう人、聞いていると15秒で集中力が切れちゃうような人では、勉強した気になるだけで、かえって逆効果になってしまうかもしれません
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塾をお探しの方は、一度、検索をかけてみることをおススメします。
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この記事のまとめ
以上、集団指導塾の特徴とメリット・デメリットという内容について解説させて頂きました。
記事の内容をまとめると以下の通りです。
▼この記事のまとめ
- 集団指導塾の特徴
- 講師1人に対し、10人前後〜100人以上生徒
- もともと決まったカリキュラムに沿って進めて行く
- クラス分けは、基本的に学力別、志望校別
- 専門性の高い教師が科目ごとに指導を担当
- 集団指導塾のメリット
- 個別指導塾に比べ料金が安い
- 仲間と刺激し合いながら勉強できる
- 大学受験から逆算したカリキュラム
- 集団指導塾のデメリット
- 授業についていけなくなる可能性がある
- 部活等で忙しい人には両立が難しい
- 競争意識がマイナスになる可能性がある
- 集団指導塾に向いている人
- 負けず嫌いな生徒
- 予習復習ができる人
- 席に座っていられる人
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