【比較】オンライン家庭教師vs対面式家庭教師・個別指導【現役講師が解説】

2025年1月17日2025年1月31日

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学習塾の指導方法の1つとしてオンライン家庭教師があります。コロナの流行以来、オンライン家庭教師の知名度も高まり、塾の選択肢として人気が出てきています。

しかし、「対面式の家庭教師や個別指導と比べてどうなの？」と心配に思う人もいるかと思います。

私は現役で対面式個別指導、オンライン家庭教師のどちらもやっています。そんな私も、初めは「オンライン家庭教師ってどうなの？」と疑問に思っていました。

しかし、実際に指導してみると、対面式、オンラインそれぞれメリット・デメリットを感じています。この記事では、私の経験を踏まえながら、オンライン家庭教師と対面式家庭教師・個別指導の違いを解説していきます。

筆者について

大学受験物理講師・ともくん

青森県出身。38歳。

経歴　東北大学物理学科→東北大学大学院理学研究科物理学専攻→公務員(教職ではない)→塾業界に転職→3つの予備校＆塾をかけもつプロ講師(物理・数学)

歴代合格実績：旧帝大医学部、国公立大・私大医学部、東工大、旧帝大等多数

長い講師歴で数千人近くの生徒を送り出してきました。実際にいろいろな生徒と接する中で培った経験値を活かして、より多くの読者の皆様が将来の夢をかなえることができるようお手伝いできればと思っています。

オンライン家庭教師とは

オンライン家庭教師は、パソコンやスマートフォン、タブレットなどの機器を使用してインターネット上で家庭教師の授業を受けられるサービスです。

家庭教師というと生徒の家に講師が訪問し授業をするというイメージがありますが、オンライン家庭教師は全てのやり取りがネット上で完結するので自宅に来てもらう必要がありません。

お互いの顔や手元を画面で共有しながら授業を進めていくので、対面授業とあまり変わらず学習できます。

私が実際、やっているオンライン家庭教師の指導例を以下の記事に書きました。少しイメージしやすいと思いますのでご確認ください。

オンライン家庭教師と対面式家庭教師・個別指導との違い

こちらではオンライン家庭教師と対面式家庭教師・個別指導との違いについては以下の点が上げられます。

視覚情報の違い
希望の講師の選びやすさ
費用面の違い

では、ひとつひとつ解説していきたいと思います。

違い①：視覚情報の違い

対面式の授業では、講師は生徒の表情や反応を見て生徒の理解度や集中度を把握しながら授業を進めて行きます。

オンライン授業では手元カメラとパソコンのウェブカメラから得られる情報のみで生徒の理解度、集中度を把握しなければなりません。もちろん、オンライン授業では、きちんと理解しているか声がけしながら進めて行くことになりますが、やはり対面式に比べるとレスポンスは遅くなってしまいます。

一方で、オンライン授業の場合、強制的に手元カメラで生徒の解答を映すので生徒の間違い等がしっかりわかるというメリットがあります。対面式では、自分の解答を見られたくないという生徒も多い（特に女の子）ので、なかなかマジマジとは見られない場合もあります。私は物理と数学を主に指導していますが、特に数学では解答がマジマジと見れると記述解答の減点ポイント見つけやすく、実は指導しやすかったりします。

違い②：希望の講師の選びやすさ

生徒によっては「〇〇大学出身の講師」「難関校の合格実績が豊富な講師」「理系の女性講師」「ネイティブの英語講師」等のいろいろな希望があるかと思います。対面式の家庭教師・個別指導ではその地域に住んでいる講師の中から選ぶことになりますが、選択肢が限られてしまい、必ずしも自分に合った先生を見つけられるとは限りません。

しかし、オンライン家庭教師であれば、地理的な制約を受けることなく、全国、時には海外の先生から指導を受けられるという点が挙げられます。これにより、より専門性の高い先生や、自分の学習スタイルに合った先生を見つける機会が大幅に広がります。例えば、特定の分野に強い先生、難関大学合格実績のある先生、海外の教育システムに精通した先生など、様々なタイプの先生を選択することができます。

違い③：費用面の違い

オンライン家庭教師と対面式の家庭教師・個別指導では、一般的に、オンライン家庭教師の方が対面式家庭教師・個別指導よりも費用が抑えられる傾向にあります。

オンライン家庭教師の場合、先生が出張する必要がないため、交通費などが発生しません。また、物理的な教室を持たないため家賃や光熱費、備品費などの固定費が大幅に削減できます。これらの理由により、オンライン家庭教師の費用を低く抑えることに繋がっています。

しかし、費用はサービス内容や先生の経験、指導時間などによって大きく変動するため、一概にオンライン家庭教師の方が安いとは言えません。例えば、高度な専門知識を有する先生など、サービス内容が充実している場合は、オンラインでも費用が高くなることがあります。

【比較】オンライン家庭教師vs対面式家庭教師・個別指導どちらがおすすめ？

オンライン家庭教師、対面式家庭教師・個別指導がどういう人がどちらにおすすめなのかというのをここで詳しく説明していきたいと思います。

オンライン家庭教師がおすすめな人

自宅近くに通いたい塾がない人
集中力が高い人
講師に対して希望が多い人

①：自宅近くに通いたい塾がない人

田舎町では家の近くに通いたい塾がないとか、地域的に講師が手薄で希望の講師が見つからないという人には特におすすめです。

オンライン家庭教師は、場所を選ばずに全国どこでも好きなところで、全国の講師の中から自分の目標やレベルに合った講師を選んで授業を受けられるという大きなメリットがあります。

また、交通費や通塾時間といった負担も軽減されるため、より効率的に学習を進めることができます。

②：集中力が高い人

オンライン家庭教師は、集中力が高い生徒に向いています。逆に、集中力が低い生徒には必ずしも向いているとは言えません。オンライン授業では、先生と生徒が直接顔を合わせず画面越しのコミュニケーションとなるため、講師の目が届きにくい部分があります。そのため、集中力が途切れちゃう、途中で眠ってしまうような場合、講師側は気づきづらく、授業を円滑に進めることが難しいです。

③：講師に対して希望が多い人

オンライン家庭教師は全国から講師を探すことができるので、講師に対して希望が多い人にはおすすめです。

例えば「東大・京大・医学部志望の生徒を教えられる講師」「難関校合格実績が豊富な講師」であれば、ほとんど首都圏や大都市に集中しています。都会の生徒であれば、そういった講師に対面式家庭教師・個別指導でも出会えると思いますが、なかなか地方の生徒には難しいものです。オンライン家庭教師であれば、全国の講師から選ぶことができるのでそういった生徒でも選択肢は広がります。

対面式家庭教師・個別指導がおすすめな人

集中力が途切れやすい人
非言語的なコミュニケーションが重要な人
よりきめ細やかな指導を受けたい人

①：集中力が途切れやすい人

集中力が途切れやすい人には対面式がおすすめです。オンラインでは、周りの環境に気を取られたり、つい他のことを始めてしまったりと、集中力が途切れてしまうことがあります。対面式では、講師が目の前にいることで集中力を維持しやすく、より効率的に学習を進めることができます。

小学生等の小さい生徒さんでは、最悪歩き回ってしまったりしてしまうので、その場合、席に座るようになるまで追いかけっこが必要です。パソコン越しではなかなか席に座らせるのは難しいので、大人になるまでは対面式がいいでしょう。

②：非言語的なコミュニケーションが重要な人

非言語的なコミュニケーションが重要な人も、対面式の方が効果的です。

例えば、講師の表情や身振り手振り、声のトーンなど、非言語的な情報から多くのことを学ぶことができます。オンラインでは、これらの情報が制限されるため、理解が深まらない可能性があります。よく生徒に「数式的にはわかるのですが、感覚的にわからない」なんて質問が来る時があります。その場合、身振り手振りを使って、説明しますが、パソコン越しではなかなか伝えるのが難しいというのが正直なところです。