オンライン家庭教師の授業の進め方と必要な機材【現役講師が解説】

学習塾の指導方法の1つとしてオンライン家庭教師があります。場所や時間に縛られずに気軽に学習できることから、近年注目を集めています。

しかし、「オンライン家庭教師ってどのように授業をするの？」「オンライン家庭教師に興味があるけど、始めるには機材は何が必要？」といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。

この記事では、オンライン家庭教師の授業形態とオンライン家庭教師の授業を受けるのに必要な機材について詳しく解説していきます。

オンライン家庭教師とは

オンライン家庭教師は、パソコンやスマートフォン、タブレットなどの機器を使用してインターネット上で家庭教師の授業を受けられるサービスです。

家庭教師というと生徒の家に講師が訪問し授業をするというイメージがありますが、オンライン家庭教師は全てのやり取りがネット上で完結するので自宅に来てもらう必要がありません。

お互いの顔や手元を画面で共有しながら授業を進めていくので、対面授業とあまり変わらず学習できます。

私が実際、やっているオンライン家庭教師の指導例を以下の記事に書きました。少しイメージしやすいと思いますのでご確認ください。

オンライン家庭教師の授業形態

オンライン家庭教師の授業形態は、各家庭教師会社によって特徴があり、大きく分けて以下の3つの形式があります。

形態①：カメラ越しに対面授業

まるで対面で授業を受けているように、講師と生徒が互いの顔を見ながらリアルタイムでコミュニケーションを取る形式です。ホワイトボードや黒板を講師の後ろに置き講義をする形式もあります。

講師にとって生徒の表情から理解度や集中度を把握しやすく、きめ細やかな指導が可能になります。

形態②：パソコンやタブレットの画面を共有して授業

講師がパソコンやタブレットの画面を共有し、資料や問題を生徒に見せながら授業したり、ホワイトボードアプリを使って図やグラフを描き込みながら授業したりといった形式です。教科書や参考書を一緒に見ながら解説したりすることができます。特に、数学や理科など、図やグラフを多用する科目に適しています。

形態③：手元のノートや教材を映して授業

講師が手元のノートや教材をカメラで映しそれを生徒に見せながら授業を進める、または、生徒が解いているノートを講師が確認しながら授業を進める形式です。生徒は講師の解き方や考え方を間近で見ることができ、理解を深めることができます。

オンライン家庭教師で使用する機材は？

オンライン家庭教師の授業を受けるには、機材が必要となります。

選択するオンライン家庭教師会社、授業形式、授業を受ける環境などによって必要となる機材は異なるため、事前に確認しておきましょう。

必須もしくはあると便利な機材・ツールは以下の通りです。

必須機材	パソコンorタブレット
	インターネット回線
	ヘッドセット（マイクがPCに内蔵されていない場合）
	Webカメラ（PCに内蔵されていない場合）
家庭教師会社によっては必要	手元カメラ
	ペンタブレットorスタイラスペン

必須機材①：パソコン・タブレット

オンライン家庭教師を利用するためには、パソコンやタブレットが必要です。

高性能のパソコン、デスクトップ・ノートパソコン等の指定はなく、安いものでも正常に動作するものであれば特に心配ありません。

オンライン家庭教師はZoomやSkype、家庭教師会社独自のビデオ会議ツールを用いて授業を行います。パソコンにアプリをダウンロードする必要がありますが、基本的に無料で利用できます。ただし、WindowsXP等パソコンのOSが古すぎるとアプリが正常に動かない可能性がありますので、その場合は正常に動くか確認が必要になる場合があります。

スマートフォンからZoomやSkypeに参加して指導を受けることもできる家庭教師会社もありますが、板書が小さくなる、操作がしづらくなる等成績向上の妨げとなることからおすすめできません。

必須機材②：インターネット回線

安定したインターネット回線が必要です。通信が遅いと画面がカクカクしてまともに授業ができません。オンライン授業中は、途切れることなくスムーズに通信できる環境が求められます。

家にWi-Fiがあっても、Wi-Fi範囲が狭くリビング等の人がいっぱいいる部屋でしかインターネットに繋げない状態だと、まわりが気になって集中して授業を受けられない可能性があります。その場合、Wi-Fiルーターの位置を変えて生徒の勉強部屋に電波が届くようにしたり、中継機を置いたりと工夫が必要になります。

また、使用できるデータ容量に制限があるプランを契約している場合、決められたデータ容量を使い切ると一定期間速度制限がかかります。データ容量を使い終わってしまって、画面がカクカクしてまともに授業にならないなんてことが起こらないように、データ容量無制限プランを選びましょう。

必須機材③：ヘッドセット（マイクがPCに内蔵されていない場合）

オンライン家庭教師は相互にコミュニケーションをとって授業が進んでいきますので、マイクがパソコン・タブレットに内蔵されていない場合、ヘッドセットを購入する必要があります。

ほとんどのパソコンやタブレットにマイクが内蔵されていますので、その場合わざわざ購入する必要はありません。オンライン家庭教師を始める前にマイクが内蔵してあるか、正常に作動するかを確認しておきましょう。

マイク内蔵型のパソコン、タブレットの音質は大丈夫かと心配な生徒もいらっしゃるとは思いますが、私がオンライン家庭教師を実際やっていてノートパソコンの音質で困ったことは特にありませんので、ご心配なく。

リビング等の人がいっぱいいる環境で授業を受けるなどは、周囲の音を遮断したい場合にはおすすめです。

必須機材④：Webカメラ（PCに内蔵されていない場合）

オンライン家庭教師では、講師側は生徒の表情から授業内容の理解度を読み取りながら授業を進めて行きます。カメラがパソコン・タブレットに内蔵されていない場合、Webカメラを購入する必要があります。

こちらもほとんどのパソコンに内蔵されていますので、その場合わざわざ購入する必要はありません。Webカメラ内蔵型のパソコン、タブレットの画質は大丈夫かと心配な生徒もいらっしゃるとは思いますが、こちらも私がオンライン家庭教師を実際やっていてノートパソコンの画質で困ったことは特にありませんので、ご心配なく。

webカメラ(amazonより)

会社によっては必要①：手元カメラ

大学受験を専門にしている私の経験上、正直なところもはや必須アイテムです。私は物理・数学を専門としていますが、手元カメラで問題を解いているのをマジマジと見れるので、計算の間違いや考え方の間違い、解答の書き方等いろいろな情報を見れますので、授業品質が圧倒的に上がります。

書画カメラは、以下のような機材です。電気スタンドのような形で、先端部分にカメラが付いています。

手元カメラ(amazonより)

会社によっては必要②：ペンタブレットorスタイラスペン

生徒と講師の両方がパソコン上のホワイトボードアプリへ書き込みを行いながら授業を進める授業形式の場合、問題を解くうえでマウスで数式や図、グラフを描くのは難しいので、ペンタブレットは必須になってきます。

ペンタブレット(amazonより)

ipad等のタブレット端末に書き込むものもありますので、その場合はapple Pencilのようなスタイラスペンが必要になります。

スタイラスペン(amazonより)

機材のレンタルできる場合がある

オンライン家庭教師会社によっては機材のレンタルに対応しているケースがあります。提供されるサービスや地域、機器の種類によって異なるため一概には言えませんが、下記に一例を示します。

機材	月額料金
パソコンやタブレット	月額3,000円
webカメラ	月額500円
ヘッドセット	月額500円
手元カメラ	月額2,000円

授業料にプラスされてレンタル費用がかかります。私が見る限り、どこの会社もそこそこ値が張ってしまいます。受験直前のみ受講とかでない限り購入した方が得かもしれません。

この記事のまとめ

以上、オンライン家庭教師の特徴とメリット・デメリット、どういう人に向いているのかという内容について解説させて頂きました。

記事の内容をまとめると以下の通りです。

▼この記事のまとめ

• オンライン家庭教師は、インターネット上で家庭教師の授業を受けられるサービス
• オンライン家庭教師の授業形態
  • 形態①：カメラ越しに対面授業
  • 形態②：パソコンやタブレットの画面を共有して授業
  • 形態③：手元のノートや教材を映して授業
• オンライン家庭教師のデメリット
  • 必須機材①：パソコン・タブレット
  • 必須機材②：インターネット回線
  • 必須機材③：ヘッドセット（マイクがPCに内蔵されていない場合）
  • 必須機材④：Webカメラ（PCに内蔵されていない場合）
  • 会社によっては必要①：手元カメラ
  • 会社によっては必要②：ペンタブレットorスタイラスペン
• 機材のレンタルできる場合がある

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