受験対策のため、もしくは定期テスト対策のため塾・予備校を探している高校生、そしてその保護者様もいるかと思います。
しかし、集団指導、個別指導、通信教育と指導形態がいろいろある中で、結局どれが自分にあっているのか?と疑問に思う人も多いかと思います。
塾の選択は成績向上および志望校合格のためにとても重要な選択になります。それぞれの塾等の形態によっては、思うように成績が伸びなかったり、合わず塾に行かなくなったりとちょっと後悔することになってしまうかもしれません。
本記事では、その中でも高校生で選択する人も多い通信教育に関してその特徴、メリット、デメリットに関して現役大学受験物理講師歴の私が解説していきたいと思います。
大学受験物理講師・ともくん
青森県出身。37歳。
経歴 東北大学物理学科→東北大学大学院理学研究科物理学専攻→公務員(教職ではない)→塾業界に転職。講師歴約10年(物理・数学)
歴代合格実績:旧帝大医学部、国公立大・私大医学部、東工大、旧帝大等多数
長い講師歴で数千人近くの生徒を送り出してきました。実際にいろいろな生徒と接する中で培った経験値を活かして、より多くの読者の皆様が将来の夢をかなえることができるようお手伝いできればと思っています。
通信教育の特徴
通信教育の特徴は以下の通りです。
- スマホやタブレット、紙教材等を使って学習
- 通信教育と言っても様々な種類がある
- 自宅や電車の中等、どこでも学習することができる
ひと昔の通信教育と言えば、「家に紙教材が送られてきて、添削課題を解いて送り返す」といったものが主流でしたが、今の通信教育はタブレットやスマホを使った学習に進化しています。もちろん昔ながらの添削課題があるものや、スマホやタブレット、パソコンを使って授業動画を見るもの、スマホアプリを使って暗記するものだったりと様々です。今ではスマホ一つあればどこでも学習することができる便利なものにレベルアップしています。
通信教育のメリット
通信教育のメリットは、以下のようなものがあります。
- 生徒のスケジュール、ペースに合わせやすい
- 移動の負担がない
- 塾や予備校と比べ費用が安い
では、ひとつひとつ解説していきたいと思います。
メリット①:生徒のスケジュール、ペースに合わせやすい
生徒一人ひとりのスケジュールに合わせて勉強することができます。集団指導塾、個別指導塾では毎週〇曜日の〇時からと時間が決められてしまいますが、通信教育ではスマホ等の教材さえあればいつでもどこでも自分に合ったタイミングで学習できます。
また、映像授業は途中で一時停止したり、苦手な単元を何度も見返したりできるため、自分のペース、スピードで進めることができます。
メリット②:移動の負担がない
塾や予備校に通うためには、移動時間が発生します。塾が家の近くにないという生徒、部活等で忙しい生徒にはこの移動時間がもったいと感じる生徒もいるようです。しかし、通信教育はスマホ1台あればどこでも学習できるのでスキマ時間を使って勉強することができます(さすがに添削課題は無理ですが)。
また、全国どこでも同じ内容の映像授業、テキスト、添削課題等で学習することができるので地域格差が生まれないのもメリットです。
メリット③:塾や予備校と比べ費用が安い
塾は以下のとおり、高額になりがちです。(以下の料金相場は、私の経験上の値ですので、必ずしも正しいものではありません。)
個別指導塾 | 集団指導塾 | |
料金相場(週1回) | 22,000円~30,000円 | 12,000円~18,000円 |
もちろん選ぶ通信教育にもよるのですが、基本的に塾、予備校と比較して費用が安くなっています(通信教育は安いものであれば月額2,000円代から受講することが可能です)。
大学受験は共通テストを受験する場合、英数国理社+情報と科目数が多くなってしまいます。そうなった場合、全ての科目を塾で受講しようとするととんでもない料金となってしまいます。しかし、通信教育では全科目受講しても、数千円からとリーズナブルに抑えることが可能です。
通信教育のデメリット
通信教育のデメリットは、以下のようなものがあります。
- さぼろうと思えばさぼることが容易
- 刺激し合える仲間がいない
- リアルタイムで質問ができない
では、ひとつひとつ解説していきたいと思います。
デメリット①:さぼろうと思えばさぼることが容易
スマホ学習、タブレット学習するにも、添削課題を提出するにも、本人次第のところがあります。通信教育では、塾での指導と違い、授業や講義のスケジュールが決められているわけではないので、自分で学習のスケジュールを設定する必要があります。
人とのやりとりがないので、自分一人でモチベーションを維持しなければなりません。さぼろうと思えば簡単にさぼれてしまいます。教材が送られてきても放置という人が一定数出てきてしまうのが正直なところです。
デメリット②:刺激し合える仲間がいない
塾と比べて他の生徒と競いあいながら学習することができないという点はデメリットの一つです。
塾では一緒に高めあう仲間がいることで励まされることが多々あります。困難な問題に取り組んだり、挑戦的な目標に向かって努力する際に、仲間が支えてくれることがあります。通信教育は仲間と一緒に勉強することがないので「〇〇君よりもいい点数とりたい」「次は絶対に負けない」などモチベーションアップの刺激を得ることができません。
デメリット③:リアルタイムで質問ができない
塾であればわからないことが出てきてもすぐに質問することができますが、通信教育ではそれが難しいです。各会社でオンラインで質問できるサービスを設けているところはありますが、1カ月で質問できる件数が制限されていたり、質問してから返信があるまで時間がかかったりと塾のように容易ではありません。
また、塾のように講師が直接指導しているわけではないので、勉強の仕方や進路についての相談もより深い話がしずらくなってしまいがちです。
どういう人が通信教育に向いているのか
通信教育に向いている人は、以下のとおりです。
- 一人でも勉強できる人
- 忙しい人&地理的な制約がある人
では、ひとつひとつ解説していきたいと思います。
向いている人①:一人でも勉強できる人
先に述べた通り、通信教育はさぼろうと思えば簡単にさぼれてしまいます。通信教育は塾や予備校と違い、一人で学習を進めていかなければなりません。そのためスケジュール管理が得意な人、自分でモチベーションを維持することができる人が向いています。
また、通信教育のデメリットとして「リアルタイムで質問することができない」ということがあげられます。質問をいっぱいしたい、しないと勉強が進まないというような人には残念ながら向きません。
向いている人②:忙しい人&地理的な制約がある人
通信教育は時間の融通がききやすい、移動時間がかからないなどのメリットがあります。高校生活は部活、勉強、遊びと忙しいです。通信教育はスマホ1台あればスキマ時間を使っていつでもどこでも学習することが可能ですので、部活も勉強も忙しいけど両立させたいという人にはおススメです。
また、遠方に住んでいるため通学が難しい、または地域に受験対策の塾・予備校がないような人に通信教育はおススメです。インターネットが利用できる環境があれば、どこからでも受講することができます。
おすすめ通信教育4選
以下では、Z会、進研ゼミ、スタディサプリ、学研プライムゼミをおススメしています。ざっと、特徴を表にしてみました。
通信教育名 | レベル | 特徴 | 教科 | 料金 |
Z会の通信教育 | 標準~最難関 | 問題・添削の質が高い 難関・最難関大学に強い | 1教科 から | 3教科料金: 約11,000円~12,000円 ※1教科ずつ受講可能 |
進研ゼミ高校講座 | 基礎~難関 | 学校生活と勉強の両立に挑む。 スマホアプリを用いて、スキマ時間で勉強 | 1教科 から | 3教科(5教科対応)料金: 約9,000円~11,000円 ※1教科ずつ受講可能 |
スタディサプリ | 基礎~最難関 | 『神授業』で有名 合格特訓コースは現役難関大コーチのサポートつき | 5教科 セット | 【ベーシックコース】2,178円/月 【合格特訓コース】10,780円/月 |
学研プライムゼミ | 標準~最難関 | 難関大に特化した実力講師陣による授業が受けられる | 1教科 から | ユニット単位価格 ・45分×5回 8,250円 ・60分×5回 10,780円 ・90分×4回 12,870円 ・90分×5回 15,950円 ・90分×5回+添削指導 19,250円 |
以下の記事でおすすめ通信教育の記事を書きましたので、良ければご活用ください。
この記事のまとめ
以上、通信教育の特徴とメリット・デメリットという内容について解説させて頂きました。
記事の内容をまとめると以下の通りです。
▼この記事のまとめ
- 通信教育の特徴
- スマホやタブレット、紙教材等を使って学習
- 通信教育と言っても様々な種類がある
- 自宅や電車の中等、どこでも学習することができる
- 通信教育のメリット
- 生徒のスケジュール、ペースに合わせやすい
- 移動の負担がない
- 塾や予備校と比べ費用が安い
- 通信教育のデメリット
- さぼろうと思えばさぼることが容易
- 刺激し合える仲間がいない
- リアルタイムで質問ができない
- 通信教育に向いている人
- 一人でも勉強できる人
- 忙しい人&地理的な制約がある人
このほか当ブログでは、高校生活、大学受験に関する情報を多数掲載しています。あわせてご活用ください。
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