大学受験物理講師が解説『個別の講師は大学生と社会人どちらがよい?』

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以前、社員講師と大学生講師が混在している塾で働いていた時の話です。

保護者の方に『個別授業の担当を大学生講師でなく社員講師にしてください』と言われたことがありました。

おそらく『大学生講師だと経験が足りないから、社会人講師の方がいい』ってことだと思うのですが、本当に『社会人講師の方が優秀?』なのでしょうか。

この記事では、

『個別の講師は大学生講師と社会人講師どちらがよい?』

の疑問について解説していこうと思います。また、

『塾講師選びで考えなくてはならないポイント』

についても助言できればと思い、本記事を執筆しています。

筆者について

大学受験物理講師・ともくん

青森県出身。37歳。

経歴 東北大学物理学科→東北大学大学院理学研究科物理学専攻→公務員(教職ではない)→塾業界に転職。講師歴約10年(物理・数学)

歴代合格実績:旧帝大医学部、国公立大・私大医学部、東工大、旧帝大等多数

長い講師歴で数千人近くの生徒を送り出してきました。実際にいろいろな生徒と接する中で培った経験値を活かして、より多くの読者の皆様が将来の夢をかなえることができるようお手伝いできればと思っています。

以前、『高校生はそもそも学習塾に行くべきか。通う3つのメリット』という記事も書きましたので、そちらも参考にしてください。

目次

個別の講師は大学生塾講師と社会人塾講師どちらがよい?

まず、大前提として社会人講師の中でも『社員講師』と『プロ講師』と言われる人がいます。ここでは、

  • 大学生講師
  • 社員講師(塾の社員)
  • プロ講師(授業で生計を立てている人)

を考えていきたいと思います。

※ここでは、一般的な話をしますので当然例外はあります。それを考慮して読んで頂けると幸いです。

大前提:講師に求められる能力はまず学力

私の10年の講師歴(塾社員→プロ講師・予備校講師)の経験上、講師に求められるのは、学力経験になります。

小・中学生指導であれば、経験値は重要度が高いのですが、高校生指導&大学受験指導であれば、

講師の学力 >> 講師の経験

と思っています。講師に学力がなければ、そもそも経験あってもあまり意味ないと思っているところです。学力が高くなければ、高頻度で間違いを平気で教える現象が起こりえます(わかりやすくするために『厳密には違うんだけど』で教えることは誰でもあるかと思いますが)。

とくに難易度が高い大学であればあるほど、それは顕著になります。『旧帝大志望を教えているのに、講師が共テで9割もとれない。。。』みたいな状態ではそのコマ自体成り立ちません。

同じ学力を有していると仮定した場合

同じ学力を有していると仮定した場合、当然、経験値が高いに越したことはありません。そう考えると、大学生講師では経験値は高くありません。

社員講師とプロ講師ではどうでしょうか。社員講師の場合、与えられている仕事は『授業』よりも『運営』に力点が置かれます。もちろん、学生講師に比べれば経験値は高いですが、プロ講師と比べれば授業研究に時間を割くことはできません。また、プロ講師の場合24時間365日授業のことを考えている人もいるため、総合的に見てプロ講師に軍配が上がるでしょう。

以上から同じ学力を有していると仮定した場合、経験値的には、

プロ講師 >> 社員講師 >> 学生講師

となるでしょう。

実際、学力的には?

こちらは当然個人差が出てきます。会社のシステム的な部分も影響してきますので一概に言えない部分が多いです。それを考慮していただけるとありがたいです。

私は、アルバイト・正社員・プロ講師と10年で5社を渡り歩いてきました。その経験上、以下のことが言えます。

  • 大学生講師の方が社員講師よりも学力が高いことは普通にある。むしろ、多い。
  • 社員講師はピンキリ。学力が極端に高いこともあれば、共テで6割くらいしかとれない社員も普通にいる。
  • プロ講師は、生活がかかっているので勉強するしかない。

大学生講師だからといって、社員講師に劣るわけではありません。私自身が旧帝大のお膝元で講師職に就いているため、自然と大学生講師は旧帝大生となります。そうなると、学力的には普通に

大学生講師 >> 社員講師

となってしまいます。ただし、これは田舎町や大都会になると必ずしもそうなるとは限らないでしょう。

※大学生講師の場合、経験が浅いので、学歴と学力がある程度相関関係があります(学歴差別はしたくないのですが)。

社員講師はピンキリです。共テで6割くらいしかとれない人講師がやっている場合もあれば、極端に学力が高い場合もあります。社員の場合学力で給料が上下することはありません。どちらかというと教室の在籍が何人いるか、客単価平均がいくらかでボーナス・出世が決まるので、授業は形になっていればよいと思っている社員も出てきます。逆に授業がしたくて、生徒に勉強を教えたくて塾に入社する人もいるので、モチベーション的に差が出てきてしまいます。

※社会人になってからめちゃくちゃ勉強する人もいるので、学歴と学力の相関関係はだいぶ崩れてきます。

プロ講師は生活がかかっているので勉強するしかありません。←私自身、プロ講師になって日が浅いので、まだ、プロの世界が実際どうなのかはかりかねていますが。。。少なくとも塾の社員の時よりは、競争の中に身を置いている感覚があります。

以上を考えると(個人的な見解ですが)、

プロ講師 >> 大学生講師 >> 社員講師

だと考えてます。

もう一度言いますが、こちらは当然個人差が出てきます。会社のシステム的な部分も影響してきますので一概に言えない部分が多いです。それを考慮していただけるとありがたいです。

結局、どの講師を選択すればいいの?

個人的にはやはりプロ講師が一番いいかと思います。ただし、プロ講師はデメリットもとうぜんあります。それはコストがかかることです。

プロ講師は授業で生計をたてている関係上、なかなか、授業単科が高くなってしまいます。1講座で一か月5、6万円とか普通にかかります。大学生講師が一か月2、3万円で済むことを考えると、でかいデメリットとなります。

ですので、

コストを考えないのであれば→プロ講師

コストを気にするのであれば→大学生講師(それなりに高学歴)

とするのがいいのではないでしょうか。(もちろん、社員講師の中にもいい人は絶対いますので、それはお忘れなきよう。。。)

以下に、私が以前書いたおすすめオンライン個別のリンクとそれを紹介した記事を貼っておきます。学力的に大学受験に対応できるだろうと思われる(ハズレをひきづらい)ものです。よければ、ご確認ください。

▼学生講師であれば、
東大生のオンライン個別指導『トウコベ』

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名門会Online

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塾講師選びで考えなければならないポイント

講師の学力は高い方が良い

上記に書いた通り、高校生を教えるにあたって、共テで6割7割くらいしかとれないレベルだともはや授業が成り立ちません。そんな状況では、生徒の方ができる場合が出てきてしまいます。

もちろん生徒のレベルにもよるのですが、大学生講師であれば、旧帝大等の難関大に在籍している方が望ましいです。旧帝大等のレベルであれば、担当科目は共テでも8割くらいはとれるので、定期テスト対策等では困ることはないでしょう。

よく『学歴が高い人は、できない人の気持ちがわからないー』とこの業界では耳にします。確かに、そういう部分が出てしまう講師もいないわけではないのです。しかし、全員がそういう人ではないのですし、少し厳しいことを言うくらいの講師の方が合う人もいます。つまり、相性の部分になってくるので、そこはやってみないと分からないです。

個別であれば、合わない場合、講師を変えることができる場合が多いので、そこの部分は安心してください。

社員講師・プロ講師であれば、学歴よりも指導実績を見た方がいいと思います。教育業界に入ってから勉強した人をいくらでも知っているので、学歴はあまり関係ありません。

女子生徒は男性講師が苦手な人がいる

女子生徒の場合、男性講師が苦手な人はいます。例えば女子高の大人しい生徒とかだと、人によっては男と話をするのが苦手すぎて(免疫がなさすぎて)会話が成り立たない場合もあり得ます。

なかなか心を開かないので、『わからないことがわからないと言えない』状況が起こり、効率良く授業を進めていくことができません。

そういう生徒は、女性講師であれば、多少なりとも心を開きやすくはなると思います。

男性講師でも、そういう生徒の特性を突破できる講師、心を開かせる腕を持つ講師もいないわけではないですが、超稀れです。

ですので、男性講師が苦手すぎる女子生徒は、多少考慮した方がいいかもしれません。

専門性は高い方がいい場合がある

東大・京大等の最難関レベルにもなると、専門性を持ち合わせていないと対応できなくなる可能性があります。

例えば、数学であれば数学学科の講師の方がいい場合があります。解けるだけで満足せず、『本当に必要十分なのか』『内積って何?』等普通では気にもしないようなことをさらに1歩踏み込んで質問してくる生徒がいます。そういう場合、専門外の講師では裁くことができない場合もあります。

もちろん、そういう部分は経験値で埋めることはできますが、大学生講師では、なかなかそこまでは埋めることができません。

まとめ

講師に求められる能力は、学力と経験ですが、高校生指導においては、重要度は

講師の学力 >> 講師の経験

です。私の講師歴10年の経験上、社員講師では学力がピンキリになってしまうので、講師の選択としては、

コストを考えないのであれば→プロ講師(講師業で生計をたてている人)

コストを気にするのであれば→大学生講師(それなりに高学歴)

がおすすめとなります。

塾講師選びで考えなければならないポイントとしては、

  • 学力は高い方がいい
  • 女子生徒は男性講師が苦手な人がいる
  • 専門性は高い方がいい場合がある

です。今後、個別授業を受講する際には以上のことを考慮して講師を選択してみてください。

このほか当ブログでは、高校生活、大学受験に関する情報を多数掲載しています。あわせてご活用ください。

ご読了ありがとうございました。

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